縁の下の舞

必需品は指サックとアームカバー。

リスペクト

どんなに世間から「地位が低い」とされている職業であっても、「自分にはできないな」って仕事は、絶対にばかにしてはならないと思う。

先日、ごみ収集の仕事をしている方と知り合った。

「俺なんて学もないし、愛想もよくないし、こんな仕事しかできない」

とその人は自虐的に言ったけれど、朝早くから、綺麗とは言い難いゴミ収集所をまわり、分別してないごみにメモを貼ったり、雨の日も台風でも、猛暑や大雪、盆正月もなく一年中、毎日どこかでゴミ収集車を見かける。これってすごくないですか? 根性なしのわたしにはできない仕事だと思っています。

だからゴミ収集のルールは絶対に守っております。

「俺なんて」なんて言う必要ないと思う。

「どうせこんな仕事しか」なんてとんでもない。

あなたたちのおかげで、町の清潔が保たれているのです。

 

詐欺師や麻薬の売人を生業としている人は別ですが、どんな仕事でも、ばかにしていい仕事なんてないと思う。

職業によって給料が違うだけであって、「一生懸命働いて納税している人である」ことに変わりはないです。

 

会社のおじさんたちの中には、

「俺たちのおかげで会社は成り立ってるんだ」的なことを言う人がいますが。

その疲れを癒すコーヒーを淹れてくれる人。その食い散らかした弁当のゴミを捨ててくれる人。あなたに来た客にお茶を出す人。客をもてなす応接室の掃除をする人。あなたの売ったものの請求書を出す人。それに貼る切手を買いに行ってる人。その振り込みを確認する人。給料計算をする人。年末調整をする人。待ち遠しい還付金を振り込んでくれる人。ウオーターサーバーの水を補充してくれてる人。

そんな取るに足らない、「仕事」ともいえないこまごまとしたことをやっている人のおかげで、あなたは気持ちよく仕事ができています。

まさか、仕事が終わったら勝手に請求書がピューっと発送されて、届いたと同時にシャーっと入金されて、トイレは自動で綺麗になって、茶は勝手に出てくると思ってませんよね。

 

そう思えば、少し、リスペクトな気持ちをもって事務員さんに接してみよう、となりませんでしょうか。

こっちも、そういう気持ちで接してくれる上司の書類は特別丁寧に書きましょうってなります。もちつ、もたれつ。

 

豆知識ですが、事務員さんには、好かれたほうがぜったい得ですよ。